反応時間の違いに着目した味覚・嗅覚刺激による自律神経系の反応

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抄録

<p>本研究では,美味しさの定量化を目指し,味覚・嗅覚刺激による生体反応と美味しさの主観評価の関連を検証してきた.これまでに,刺激に対する自律神経系の反応は刺激の種類や美味しさの主観評価と関連すること等を明らかにした.本発表では,味覚・嗅覚刺激に対する自律神経系反応の発現時間に注目し,その変化について検証した.実験では,液体サンプルを口腔内に滴下してから120秒間の皮膚電気反応(Galvanic Skin Response:GSR)と瞳孔径を計測した.また,サンプルに関する美味しさの主観評価にはVisual Analog Scale(VAS)を用いた.サンプルは基本五味(甘味,塩味,酸味,苦味,うま味)+辛味に対応する各1種類6サンプル(ココア飲料,1.3%食塩水,レモン果汁,ブラックコーヒー,0.50%うま味調味料水溶液,1.0%唐辛子パウダー水溶液)と水の計7サンプルを使用した.計測したGSRと瞳孔反応の変化について反応時間に着目して分析したところ,一部サンプルでは,刺激を口に含んだ直後だけでなく,刺激後30秒以降にも自律神経系の反応が見られた.以上より,味覚・嗅覚刺激に対するGSRと瞳孔反応は刺激後30秒以降でも変化が見られ,サンプルの種類によって異なっていた.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual60 (Abstract), 249_2-249_2, 2022

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390575751452699520
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual60.249_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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