書誌事項
- タイトル別名
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- Synergic Effects of Surfactant and Chelating Agent on Stubborn Keratin Grime for Easy Cleaning
説明
<p>Caイオンが結合したケラチン(ケラチンCa)は,入浴後,浴槽表面に残留する最も落としにくい汚れの1つである。本稿では,ケラチンCaを短時間かつ低機械力での洗浄を可能とする界面活性剤とキレート剤の組み合わせについて,ケラチンCaの除去に及ぼす効果とその作用機構について紹介する。まず,Caイオンを持たないケラチンの膨潤特性に着目し,ケラチンCaをフリーのケラチンに変化させ,水和に基づく膨潤を促し,体積を増大させることで,シャワーすすぎ等による弱い機械力でも容易に除去が可能となり得るという仮説に基づき検証を行った。その結果,キレート能の高いキレート剤や特定のアニオン性界面活性剤をそれぞれ作用させることで,ケラチンCaは膨潤し,更にこれらを組み合わせることで膨潤が相乗的に促進されることを見出した。この相乗効果により,ケラチンCaの膨潤には,キレート剤によるCaイオンの捕捉が重要であり,アニオン性界面活性剤と併用することでキレート剤の浸透性が促進されたものと推定した。更に,ケラチンCaの内部結晶構造について解析を行い,界面活性剤がケラチンの内部構造変化に大きく寄与していることを明らかにした。</p>
収録刊行物
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- Oleoscience
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Oleoscience 22 (12), 589-596, 2022
公益社団法人 日本油化学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390575805125536000
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- ISSN
- 21873461
- 13458949
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可