A介護老人保健施設における「私の願い」導入後のケアスタッフの思いと看取りケアの変化

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タイトル別名
  • Change in end-of-life care and staff thinking at a geriatric health services facility after the introduction of the "My Wishes" notebook
  • Aカイゴロウジン ホケン シセツ ニ オケル 「 ワタクシ ノ ネガイ 」 ドウニュウ ゴ ノ ケアスタッフ ノ オモイ ト ミトリ ケア ノ ヘンカ

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抄録

<p>目的:A介護老人保健施設は2014年から看取りケアの質向上に取り組んできた.2017年人生の最終段階における医療に関する意向を確認する「終末期ケアについての説明および意向書」,2018年高齢者本人の嗜好や習慣,価値観や信念を聴き取り多職種で共有するノート「私の願い」を導入した.本研究の目的は,A介護老人保健施設における「私の願い」導入後のケアスタッフの思いと看取りケアの変化を明らかにすることである.方法:A介護老人保健施設の全ケアスタッフ対象に研究協力を依頼し,同意が得られた13名を対象とした.職種構成を考慮した上で日程調整を行い,2019年6月の2日間に分けてフォーカスグループインタビュー(Focus Group Interview:FGI)を実施した.インタビュー内容の逐語録を作成し,「私の願い」導入によるケアスタッフの思いと看取りケアの変化に関して質的に分析した.結果:FGIの内容を質的に分析した結果,【「私の願い」活用の困難感】【「私の願い」活用の効果】【本人の望むケアの模索と実践】【家族との意図的な関わり】【看取りケアの自信】【看取りケアの常態化】の6つのカテゴリーが抽出された.結論:「私の願い」導入後,ケアスタッフは聴取した言葉や内容を書面にすることや本人への聴きづらさなど「私の願い」の活用に困難を感じていた.一方,ケアスタッフは新たな一面を知る,ケアのさらなる可能性を感じる,多職種間の対話が活性化するなど「私の願い」の活用の効果を感じていた.そして,家族と意図的に関わり本人が望むケアを模索して実践することを重ねながら,看取りケアの自信を得て,看取りケアを常態化していた.</p>

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