An Analysis of Specialized Herder Cooperative Practicing Co-management of Grassland and Effects to Member Herders' Livestock Management in Inner Mongolia Grassland Regions

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  • 内モンゴル草原地域における牧草地の共同管理を行う牧民専業合作社と社員の畜産経営に及ぼした効果に関する分析

Abstract

内モンゴルでは「草畜双請負制度」の導入と畜産品需要量の拡大により、牧畜民が大規模に家畜を飼育した結果、畜産業全体のみならず牧畜民にも深刻な影響を与えた。こうした現状から抜け出すため、内モンゴルでは各地の自然環境、畜産業の発展状況などの違いにより、様々な牧民専業合作社が設立された。各種の牧民専業合作社の組織類型と経営方式の成果と問題点を検討することが必要である。<br>本研究はフルンボイル市新バルグ右旗におけるM合作社と入社社員を研究対象とし、合作社の組織構造、運営方式、牧草地の共同管理の実態、社員の経営実態と合作社への参加状況を分析し、合作社の事業が社員の畜産経営に及ぼした効果を明らかにすることを目的とする。<br>M合作社は牧草地の共同管理、輪牧などによって、牧草地の保護と回復を果たした。また干草の自給も達成し、社員の収入向上に貢献した。干草の共同購入、家畜の共同販売、労働力・生産用具の共同利用により生産効率と生産用具の利用率を高め、社員の飼育コストの削減にも貢献した。家畜の共同販売により社員のさらなる収入増加にも貢献した。しかし、M合作社の販売する商品は生体の子羊のみであり、市場価格の変動や自然災害の影響を受けやすく、収入が不安定になりやすい。内モンゴル畜産業の持続的な発展を考える場合、合作社による草原管理から家畜の飼育、畜産品の加工、販売までの垂直統合を深めることが重要である。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390575838255113344
  • DOI
    10.18921/amsj.25.4_3
  • ISSN
    24240427
    1341934X
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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