陳旧性Monteggia骨折後の長期経過中に有症化した橈骨頭前方脱臼に対して術中創外固定を併用した尺骨矯正骨切り術の小経験

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  • Small experience of ulnar correction osteotomy with intraoperative external fixation for anterior radial dislocation that became symptomatic during the long term after Chronic Monteggia fractures

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抄録

【背景】陳旧性Monteggia骨折は小児期に手術を行うことが多く,適応は受傷後3-4年以内で10-12歳以下とされている.成人期になり症状が増悪する症例は稀である.【対象】小児期より時折亜脱臼を認めるものの経過観察された2症例(どちらもBado分類:I型)で,25歳と45歳であった.術中に創外固定を用いて尺骨矯正骨切り角度を決定しplate固定した.【結果】尺骨側の外科的介入のみで観血的橈骨頭整復術は行わなかった.また再脱臼も認めず,JOA-JES score:平均96点で経過良好であった.【考察】本症例は完全脱臼ではなく亜脱臼の状態であったため尺骨の橈骨切痕は正常で,著明な橈骨頭の肥大も認めなかったため尺骨矯正骨切術のみを行ったが,術中創外固定を用いることで骨間膜の緊張度と橈骨頭の整復度を確認することができ,矯正角度決定に有用であり,術後経過も良好であった.

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