当センター救急外来を受診した小児木の実類アレルギー患者の特徴

  • 大瀧 悠嗣
    あいち小児保健医療総合センター総合診療科
  • 北村 勝誠
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科
  • 松井 照明
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科
  • 高里 良宏
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科
  • 杉浦 至郎
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科
  • 伊藤 浩明
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科 名古屋大学大学院医学系研究科総合小児医療学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical characteristics of patients with tree nut-allergy in a pediatric emergency department

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抄録

<p>目的</p><p>日本の小児における木の実類アレルギーの増加が報告されているが,小児の救急受診患者の背景や誘発症状を検討したものはなく,当センターにおける状況を分析した.</p><p>方法</p><p>2016年2月~2021年10月に木の実類の即時型症状で救急外来を受診した29例(27名)について,原因食物,患者背景,誘発症状,治療を診療録から後方視的に検討した.</p><p>結果</p><p>原因はクルミ12例(10名),カシューナッツ12例,マカダミアナッツ3例,アーモンド1例,ペカンナッツ1例で,年齢中央値は3歳であった.15例がアナフィラキシー,うち5例はアナフィラキシーショックであった.13例がアドレナリン筋肉注射,うち1例がアドレナリン持続静脈注射を要した.11例が入院し,うち3例は集中治療室へ入院した.初発は22例で,そのうち14例が他の食物に対する食物アレルギーを有していた.</p><p>結語</p><p>木の実類アレルギーの救急受診患者は,年少児がアナフィラキシーで初発した事例が多かった.予期せぬ重篤事例を未然に防ぐため,何らかの医学的及び社会的対策が望まれる.</p>

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参考文献 (12)*注記

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