有機変性粘土鉱物を配合したW/Oエマルションにおけるシリコーン界面活性剤の影響

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タイトル別名
  • Influence of a Silicone Surfactant in a W/O Emulsion Containing an Organoclay

抄録

<p>シリコーンを用いたW/Oエマルションは耐水性,伸びが良くべたつきが少ないため化粧料に用いられる。有機変性粘土鉱物は界面活性剤などの極性物質を添加することで,チキソトロピー性を有するオイルゲルを形成する便利な増粘剤であるが,そのオイルゲルの粘度は界面活性剤の量によって変化する。有機変性粘土鉱物は長鎖アルキル基で変性されているため,シリコーンをベースとして使う場合はシリコーン界面活性剤を用いる。リキッドファンデーションのような実際の処方では,水・油・粉が使われ複数の界面が存在する。界面活性剤はこれらの界面によっても影響を受けるので,粘度や安定性の変化が起こる原因がわかりにくい。本研究では,有機変性粘土鉱物とシリコーン界面活性剤を用いたシリコーンオイルゲルの増粘機構を検討し,それを用いたW/Oエマルションの粘度挙動について検討を行った。その結果,界面活性剤量が,ある一定量のときに粘度が最大となり,保管温度の影響を受けにくいが,さらに配合量が多く,界面活性剤が過剰になるほど,増粘機構が阻害され高粘度のエマルションが得られず,高温保管することで増粘機構が回復し粘度が上昇することがわかった。</p>

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参考文献 (1)*注記

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