アセトアミノフェン過敏症の2症例

  • 松尾 嘉人
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科
  • 松井 照明
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科
  • 田上 和憲
    春日井市民病院小児科
  • 牧野 篤司
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科
  • 北村 勝誠
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科
  • 高里 良宏
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科
  • 杉浦 至郎
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科
  • 伊藤 浩明
    あいち小児保健医療総合センター免疫・アレルギーセンターアレルギー科 名古屋大学大学院医学系研究科総合小児医療学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Two cases of acetaminophen hypersensitivity

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抄録

<p>アセトアミノフェン過敏症の詳細な機序は不明だが,免疫学的,薬理学的機序の2群が想定されている.また,他のNSAIDs過敏症を合併せずに免疫学的機序が想定される例での寛解報告はない.自然寛解例を含む2例で,免疫学的検討を行ったため報告する.1例は発熱時にアセトアミノフェンを内服し高熱と紅潮を認めた既往のある15歳女児.アセトアミノフェン8.5 mg/kgを内服後に悪心,嘔吐,高熱が出現.皮膚テストは評価不能,その他の検査は陰性であったが薬剤誘発試験(DPT)は総量10 mg/kgで全身紅潮,嘔気,四肢冷感を認めアドレナリン筋肉注射を要した.もう一例は誘発症状無く数回の内服歴のある8歳男児.アセトアミノフェン10 mg/kgを内服後に咳と膨疹が出現.皮膚テストは陰性であったがDPTは総量0.9 mg/kgで鼻閉,眼瞼腫脹,複数範囲膨疹を認めた.22か月後のDPTは総量14 mg/kgで陰性.アセトアミノフェン過敏症は寛解の可能性があり,期間を空けてDPTを検討すべきである.</p>

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参考文献 (14)*注記

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