新規セラミドカプセル

書誌事項

タイトル別名
  • New Ceramide Capsule: Development of Ceramide-Containing Reversed Hexagonal Liquid Crystal Dispersion (Cer-Hexosome) and Evaluation of Its Effect on Skin Permeability and Barrier Function
  • ─セラミドを含有した逆ヘキサゴナル液晶分散液(Cer-Hexosome)の開発と皮膚への透過性およびバリア機能への効果評価─

抄録

<p>セラミドは細胞間脂質の主成分であり,皮膚の保湿とバリア機能に重要な役割を果たすが,その高い疎水性と結晶性から水系の化粧品処方への配合は困難である。これまでさまざまなセラミド含有カプセルが開発されているが,カプセル表面は親水的であり,疎水的な皮膚角層への親和性は十分に考慮されていない。そこで本研究では,粒子表面が疎水的であるヘキソソームに着目した。ヘキソソームは逆ヘキサゴナル液晶(H2)のナノ分散によって形成された表面が疎水性のカプセルで,皮膚に効率的に浸透することが期待できるが,一方でその疎水性により化粧水などの製剤中ですぐに凝集するため,分散安定剤が必須となる。本研究では,従来の石油由来とは異なる植物由来の分散剤で安定化したセラミド含有ヘキソソーム(Cer-Hexosome)の開発を行った。Cer-Hexosomeの構造はSAXSとCryo-TEMで確認した。次に,セラミドの皮膚浸透量をLC/MSで定量し,ヘキソソームによるセラミドの皮膚浸透性がリポソームの1.5倍であることを確認できた。また,1カ月連用試験で,Cer-Hexosomeが角層バリア機能を有意に改善することも確認した。細胞間脂質への影響を広角X線回折(WAXD)で解析し,Cer-Hexosomeが角層の直方晶構造を強化することもわかった。</p>

収録刊行物

参考文献 (13)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ