日本における災害の無い地域(災害対照地)の下腿深部静脈血栓の陽性率

  • 榛沢 和彦
    新潟大学医歯学総合研究科先進血管病・塞栓症治療・予防講座
  • 伊倉 真衣子
    新潟大学医歯学総合研究科先進血管病・塞栓症治療・予防講座

書誌事項

タイトル別名
  • Positive rate of below-the-knee deep vein thrombosis in the Japanese general population without disaster in recent years

抄録

<p>災害の無い地域一般住民の下腿深部静脈血栓症(below the knee deep vein thrombosis: BKDVT)を検討した.対象は男性477人,女性998人,不明4人,平均年齢61.3±16.0才で,BKDVTはエコー検査で確認した.BKDVTは64人(男性15人,女性49人,平均年齢73.2±8.5才)(4.3%)に認め,ヒラメ筋静脈56人,腓骨静脈5人,膝窩静脈2人,ヒラメ静脈と腓骨静脈が1人,片側49人,両側15人であった.BKDVTは65才を超えると増加し単変量解析によるリスク因子は年齢>70才,ヒラメ筋静脈最大径8.5 mm以上,高血圧,心臓病,虚血性心疾患,睡眠導入薬であった.多変量解析では女性,年齢>70才,心臓病または虚血性心疾患,であった.検査を予約で行った会場の陽性率(5.7±1.7%)は呼び込みだけで行った会場(2.4±2.8%)より有意に多かった(P=0.0373).BKDVT調査では年齢と被験者の集め方に注意が必要である.</p>

収録刊行物

参考文献 (5)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ