ネット型ゲームとしての天大中小の実践

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タイトル別名
  • アダプテーション・ゲームの要素を取り入れて

抄録

<p>アダプテーション・ゲームは、ゲームで負けたチームがルール調整を求め、対戦相手とその交渉をする過程においてゲームや戦術を理解し、対等なゲームを実現しようとするものである(Henninger & Richardson,2016)。アダプテーションは調整を意味し、競り合ったゲームをできるように児童生徒自らゲームを調整することに学習の要素が生まれる。さらに村瀬・古田(2021)は、このアダプテーション・ゲームにおいて、各個人が調整を求める過程を取り入れたことで、その交渉や話し合い場面において対人理解が深まり、共生の資質が高まることを報告している。</p><p>そこで、本研究は小学校4年生を対象にネット型ゲームとして「天大中小」を実践した。天大中小は伝承遊びの1つで、4つのマスでボールをはじき合い、相手コートに返球する遊びであり、区切られたコートでボールを返球する点でネット型と捉えることができる。また、コートの大きさが天>大>中>小と差がついており、成功し続けた子どもは大きなコートに移動する。この点で、アダプテーションが取り入れられたゲームである。</p><p>本実践ではその中で「アイテム」という言葉を用いることで個人のアダプテーションを行う試みを実践した。コートの大きさに加え、ボールキャッチやツーバウンドといった要素も取り入れ、自身に必要となるアイテムを自己申告することを試みた。本研究では、学習カードの分析結果からその実践の効果について検証する。</p><p>本研究は、科研費基盤(C)課題番号21K11499、21K11496の助成を受けている。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390575982086562048
  • DOI
    10.20693/jspehssconf.72.0_372
  • ISSN
    24367257
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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