非両立的信念の対置の繰り返しによる判断の全面的保留 : ヒュームの「理性にかんする懐疑論」再考

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タイトル別名
  • Total suspense of judgement through a repeated opposition of contradictory beliefs : Hume's "Scepticism with regard to reason" reconsidered
  • ヒリョウリツテキ シンネン ノ タイチ ノ クリカエシ ニヨル ハンダン ノ ゼンメンテキ ホリュウ : ヒューム ノ リセイ ニカンスル カイギロン サイコウ
  • 非両立的信念の対置の繰り返しによる判断の全面的保留 : ヒュームの理性にかんする懐疑論再考

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抄録

本論考では、ヒュームが『人間本性論』の「理性にかんする懐疑論について」という節で展開する懐疑的立論を、蓋然性についてのかれの教説に基づいて再構成し、その内実と成否を検討する。本論考での再構成に基づけば、当該の節での懐疑的立論は、対立する信念の対置の繰り返しによって一方の側の優位を次第に減少させ、最終的には完全な判断保留に導くものであり、先行研究での通説に反して、立論として成功している。

収録刊行物

  • 文化學年報

    文化學年報 (71), 283-312, 2022-03-15

    同志社大学文化学会

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