日本老年臨床心理学会設立の意義

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タイトル別名
  • 老年臨床心理学の可能性と課題1

抄録

日本老年臨床心理学会の設立にあたり,高齢者研究の黎明期から現在にいたるまでを概観し,老年臨床心理学の課題や展望について述べた。国内外の高齢者研究を概観すると,Gerontologyは当初,高齢者の心理学研究を意味していたが,Botwick, J(1970)がGeropsychologyという用語を使うことで独立した学問領域となったことがわかる。また,Brirren, JE(1964)が示した心理学からの高齢者研究についての12分類は,その後の老年心理学の発展に寄与した。DSM-5での認知症の診断基準にみられるように,現在の老年臨床心理学は,神経心理学や表情認知などの基礎的研究に取り組むことが求められている。同時に,老年心理学の当面の課題として3点,また隣接領域との協働による取り組みとして4点を示した。学会員が相互尊重しあい,協力して,活発・自由で建設的な学会となるよう願っている。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390576137310372352
  • DOI
    10.50944/jjcgp.1.0_8
  • ISSN
    24364568
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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