糖尿病足潰瘍患者における創傷専門家クリニックの通院中断に関連した要因

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  • Factors associated with the discontinuation of wound care specialist clinic visits in patients with diabetic foot ulcers

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抄録

糖尿病足潰瘍の治療中断は治癒遅延の原因となる。しかしながら糖尿病足潰瘍患者の創傷クリニック通院中断の要因は明らかになっていない。したがって、治療中断を予防する方策は不明である。この前向き研究は、治癒するまで治療を継続した場合の治癒に要する時間、費用、生活の質を調査し、通院中断の要因を明らかにすることを目的とした。糖尿病足潰瘍患者73名を対象とし、治癒した患者は15名、創傷クリニックの通院を中断した患者は58名であった。10日間の累積通院中断率は51%であった。平均治癒日数およびコストはそれぞれ31.5±21.0日、$150.20±118.84であった。効用値および健康状態の自覚のビジュアルアナログスケールは、それぞれ、ベースライン時0.55±0.20、69.67±11.87、治癒時0.91±0.16、93.00±5.92であった。通院中断の要因は低い月収(ハザード比1.87、95%信頼区間(CI):1.02 - 3.43、p = 0.044)とヘルスサービスへのアクセスのより低い満足(ハザード比:5.06、95% CI:2.34 - 10.97、p < 0.001)であった。糖尿病足潰瘍の治療費用の少なくとも69.7%を補助するための保険システムの導入が必要であり、通院継続が支援されたもとでの糖尿病足潰瘍の治療により患者の生活の質は改善するであろう。

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