虫垂粘液囊腫軸捻転と術前診断し,緊急腹腔鏡手術を施行した1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Axial Torsion of an Appendiceal Mucocele Diagnosed Preoperatively and Treated by Emergency Laparoscopic Surgery
  • チュウスイ ネンエキノウ シュジク ネンテン ト ジュツゼン シンダン シ,キンキュウ フククウキョウ シュジュツ オ シコウ シタ 1レイ

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抄録

<p>症例は30歳台の男性。急激に増悪する下腹部痛を主訴に当院救急外来を受診した。来院時の造影CT検査では,虫垂は囊腫状に腫大し,虫垂壁に石灰化を認め,粘液囊腫が疑われた。また,虫垂は根部付近で屈曲し,遠位側が造影効果不良であったことから,軸捻転と診断し緊急腹腔鏡手術を施行した。術中所見では,暗紫色に変色した虫垂を認め,根部付近で540度捻転していた。明らかな穿孔は認めなかった。愛護的に捻転を解除し,虫垂切除術を施行した。術後経過は良好で,術後5日目に退院となった。虫垂軸捻転は虚血性変化から穿孔をきたしうる疾患であり,手術のタイミングを逃さないことが肝要である。今回,われわれは造影CT検査所見から虫垂粘液囊腫軸捻転と診断し,緊急で腹腔鏡手術を施行し,良好な転帰を得た1例を経験したため報告する。</p>

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