「富岳」を用いたを用いたSARS-CoV-2 受容体結合ドメインの動的構造解析
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- 李 秀栄
- 医薬健栄研 理研BDR
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- Dokainish Hisham
- 理研CPR
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- 森 貴治
- 理研CPR
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- 小林 千草
- 理研R-CCS
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- Jung Jaewoon
- 理研CPR 理研R-CCS
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- 杉田 有治
- 理研BDR 理研CPR 理研R-CCS
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説明
<p>新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)の表面に突き出たスパイクタンパク質(S タンパク質)は,感染細胞 との結合サイトとして創薬やワクチン開発の主要標的とされる.感染の際,S タンパク質の受容体結合ドメイン(Receptor Binding Domain: RBD)は不活性型(ダウン構造)から活性型(アップ構造)へと変化することが知られているが,X 線結晶構造解析やクライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析から,S タンパク質は高い柔軟性をもち上記以外にも多様な構造をとることが示唆される.またS タンパク質表面に多く存在する糖鎖の立体構造を原子レベルで実験的に決定することは難しい.我々は「富岳」に最適化されたGENESIS を用いた分子動力学(Molecular Dynamics: MD)シミュレーションを行い,S タンパク質と糖鎖の相互作用やS タンパク質の構造変化などに関して詳細な知見を得た.S タンパク質の動的構造を理解することが,新たな治療薬やワクチンの開発に繋がることを期待する.</p>
収録刊行物
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- アンサンブル
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アンサンブル 24 (1), 7-14, 2022-01-31
分子シミュレーション学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390576424448394112
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- ISSN
- 18845088
- 18846750
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可