わが国におけるてんかんセンターの実情と課題

  • 岩崎 真樹
    国立精神・神経医療研究センター総合てんかんセンター 国立精神・神経医療研究センター病院脳神経外科
  • 中川 栄二
    国立精神・神経医療研究センター総合てんかんセンター 国立精神・神経医療研究センター病院てんかん診療部 JEPICA役員
  • 遠山 潤
    JEPICA役員 国立病院機構西新潟中央病院てんかんセンター
  • 飯田 幸治
    JEPICA役員 広島大学病院てんかんセンター
  • 髙橋 幸利
    JEPICA役員 国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター
  • 中里 信和
    JEPICA役員 東北大学大学院医学系研究科てんかん学分野
  • 下竹 昭寛
    JEPICA役員 京都大学医学部附属病院てんかん診療支援センター
  • 戸田 啓介
    JEPICA役員 長崎てんかんグループ

書誌事項

タイトル別名
  • Facts and Challenges of Epilepsy Centers in Japan

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説明

<p>てんかん診療連携への関心が高まる一方で、てんかんセンターの診療実績は明らかではない。わが国におけるてんかん診療連携の課題を明らかにするため、2014年から2020年までの全国てんかんセンター協議会(JEPICA)年次施設報告を集計した。施設あたりの長時間ビデオ脳波モニタリング(VEEG)件数は有意な増加傾向を示していた。てんかん外科は900~1,100件/年で推移し、施設あたりの件数は中央値19~26で増加傾向を認めなかった。米国てんかんセンター協会の報告に比べると、わが国のてんかんセンター数は人口比にして半分以下、VEEG件数も少なく、てんかん外科件数も40%程度と推定された。わが国におけるてんかん専門医療の提供は、てんかんセンター数、VEEG実施件数、手術件数のいずれにおいても米国に比べて少なく、必要な患者を専門医療につなげる診療連携の強化が望まれる。</p>

収録刊行物

  • てんかん研究

    てんかん研究 40 (3), 530-540, 2023-01-30

    一般社団法人 日本てんかん学会

参考文献 (9)*注記

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