アニメーション産業史研究はいかにして/何が可能か:方法論と意義についての学際的考察

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書誌事項

タイトル別名
  • How/What is Possible in History Studies of Animation Industry: Interdisciplinary Research About Method and Significance

抄録

<p>現代のアニメーション産業への関心に比べ、その歴史の研究事例は少ない。これは学術研究上のディシプリンや課題の説明が、アカデミアに不足しているからである。本稿ではその解決を試みる。歴史研究を例にとれば、ポピュラー文化に関する記述は、まず通俗的社会批評により始められた。そして次に、社会史によるメディアの政治性の研究が行われた。しかしこれらの研究は、社会批評や社会史の関心を再確認する過程に留まる傾向があった。人文・社会科学一般の方法論に視点を広げれば、産業や企業の役割よりもユーザーの営みに注目することが主流である。だがこうしたアプローチは、文化産業が組み込まれている資本の論理には関心が薄い。アニメーション産業史の研究は、ポピュラー文化と資本の論理の関係についての議論をもたらし、その構造がいかに歴史的に変化したのかの事例研究を導くことで、人文・社会科学の方法論と視点を更新する大きな可能性を持つ。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390576579386266624
  • DOI
    10.34370/jjas.23.1_15
  • ISSN
    24351989
    1347300X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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