尿中薬物検査が診断の契機となった急性薬物中毒の被虐待児の 1 例

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タイトル別名
  • Child Abuse with Drug Intoxication Diagnosed by a Urine Drug Test: A Case Report
  • ニョウチュウ ヤクブツ ケンサ ガ シンダン ノ ケイキ ト ナッタ キュウセイ ヤクブツ チュウドク ノ ヒギャクタイジ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は 3 歳男児.意識障害,歩行障害,構音障害,左手指の切創を認め,当院を紹介受診し精査目的に緊急入院した.血液検査では低血糖とケトン体上昇を認め,輸液を施行し血糖値は正常化したが,歩行障害や構音障害が残存した.頭部 CT 検査では頭蓋内病変を認めなかった.医療ソーシャルワーカーや前医からの聴取で,母は精神疾患で服薬治療をしていることが判明した.患児に尿中薬物検査キット(トライエージ®DOA)による検査を施行したところベンゾジアゼピンが検出され,急性薬物中毒と診断した.原因不明の意識障害の鑑別として,家族歴に精神疾患がある場合は,薬物中毒も念頭に置き,診断の根拠として積極的に尿中薬物検査を行うべきである.</p>

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