排尿困難を主訴に受診した閉経後の陰唇癒着症の一例

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  • A case of labial adhesions with difficulty of urination in a postmenopausal woman

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抄録

<p>陰唇癒着症は後天的に両側の陰唇が癒着する外陰部疾患である。低エストロゲンが原因として関与していると言われており、好発年齢は乳幼児期と閉経後の老年期である。しかし、高齢発症は比較的稀であり、治療法や管理方法は定まっていない。今回、排尿困難を主訴に受診した閉経後高齢女性に対して、外来における腟口の拡張術を行い、自宅での指ブジーによる腟口の拡張の指導をおこなった。症状は改善し、処置後2 ヶ月時点で再発を認めていない。外来における低侵襲な治療方法として、鈍的癒着剥離とその後の自宅でのエストラジオール軟膏・エストリール腟錠を併用した指ブジーの指導は有用である。また、高齢女性の尿路生殖系の症状は加齢に伴うものとして軽視されやすいが、患者のQOLを著しく下げる為、適切な診療・診断をおこなっていくことが重要である。</p>

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