経皮的ラジオ波焼灼術後の横隔膜ヘルニア嵌頓に対して,腹腔鏡下イレウス解除術およびヘルニア修復術を行った1例

  • 三浦 聡美
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院肝胆膵外科
  • 伊藤 橋司
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院肝胆膵外科
  • 竹村 信行
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院肝胆膵外科
  • 三原 史規
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院肝胆膵外科
  • 出口 勝也
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院外科
  • 清松 知充
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院外科
  • 國土 典宏
    国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院肝胆膵外科

書誌事項

タイトル別名
  • Laparoscopic Repair and Relief of Obstruction of a Diaphragmatic Hernia after Percutaneous Radiofrequency Ablation: A Case Report

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抄録

<p>症例は70歳男性.アルコール性肝硬変を背景とした肝細胞癌に対し経皮的ラジオ波焼灼術(radiofrequency ablation;以下,RFAと略記)を計4回施行された.S8病変に対して最終RFAを行った9カ月後,咳嗽および右上腹部痛を主訴に当院に搬送された.来院時,炎症反応の上昇,X線画像・CT画像では右上腹部に拡張した小腸と胸水を伴う右下肺浸潤影を認めた.右横隔膜下の肝表にも拡張した小腸を認めたが,Chilaiditi症候群と判断された.イレウスおよび肺炎の診断で加療したが症状の改善なく,入院6日目に38℃の発熱と炎症反応の上昇を認めた.再検した造影CTでは,Chilaiditi症候群と考えられた小腸は右横隔膜上に位置しており,壁造影効果の減弱を認め,RFA後横隔膜ヘルニアの嵌頓と考えられた.緊急で腹腔鏡下イレウス解除術を行い,壊死小腸切除および横隔膜ヘルニアの修復術を行った.経横隔膜的なRFA施行後の横隔膜ヘルニア嵌頓についての報告は少なく,若干の文献的考察を加えて報告する.</p>

収録刊行物

参考文献 (27)*注記

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