芽かきがセンダン幼齢木の幹曲がりと成長に与える影響

  • 横尾 謙一郎
    熊本県林業研究・研修センター 九州大学大学院生物資源環境科学府 熊本県県央広域本部宇城地域振興局
  • 松村 順司
    九州大学大学院農学研究院

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Bud Pruning on Stem Crookedness and Stem Growth in Young Sendan (<i>Melia azedarach </i>L.) Stands
  • メカキ ガ センダンヨウレイモク ノ カン マガリ ト セイチョウ ニ アタエル エイキョウ

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説明

<p>芽かきによるセンダンの幹曲がりの矯正効果を検討するために,1,100 本/haで植栽された3クローン(1型,18型およびM型)の幼齢林において,地上高4.5 mまで芽かきを行い,その処理数と地上高,2年生時における長さ4 m当たりの幹曲り(最大矢高)と直径成長を対照区(非芽かき区)と比較した。芽かき区では,対照区に比べ直径成長の抑制がみられたものの,同処理区内におけるクローン間差は認められなかった。M型は,他のクローンに比べて,芽の総発生数だけでなく,2年生時に伸長した幹(地上高2.5~4.5 m)における芽の発生数が少なかったことから,芽かきの作業コストを軽減できるクローンであると考えられた。芽かき区の最大矢高は,2.22~2.56 cmと対照区の11.20~15.33 cmと比較して有意に小さかった。また,最大矢高のクローン間の有意差は,対照区ではみられたが,芽かき区ではみられず,芽かきは,クローンに関係なく幹曲りを矯正する効果があると考えられた。以上のことから,センダンにおける芽かきは,ばらつきが少ない通直な丸太生産に寄与する施業であることが示唆された。</p>

収録刊行物

  • 日本森林学会誌

    日本森林学会誌 105 (2), 54-61, 2023-02-01

    一般社団法人 日本森林学会

参考文献 (1)*注記

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