医療ソーシャルワーカーの依存症への関わりの積極性に対する規定要因――自己責任論に着目して――

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タイトル別名
  • Determinants of Willingness to Be Involved with Addiction among Medical Social Workers:
  • イリョウ ソーシャルワーカー ノ イソンショウ エ ノ カカワリ ノ セッキョクセイ ニ タイスル キテイ ヨウイン : ジコ セキニンロン ニ チャクモク シテ

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抄録

<p>依存症の回復支援について,ソーシャルワーカーの関わりの積極性は十分ではない.この積極性の規定要因の計量的な分析は乏しく,積極性を高めるためのエビデンスが不足している.よって本稿では,医療ソーシャルワーカーの依存症に対する関わりの積極性の規定要因について,主に自己責任意識に着目して分析を行った.分析には公益社団法人日本医療ソーシャルワーカー協会会員を対象にした調査データ(n=1,158)を用いた.分析の結果,1)依存症を自己責任だと考えない人は積極性が高い,2)依存症の研修を受けた人は積極性が高い,3)当事者との接触経験がある人は積極性が高い,4)ソーシャルワーカーの人数が多い職場で働く人は積極性が高いことが示された.この結果は自己責任論を乗り越えていくこと,研修の機会と当事者との接触経験を増やすこと,職場のソーシャルワーカーを増やすことが関わりの積極性に寄与する可能性を示唆している.</p>

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 63 (3), 28-40, 2022-11-30

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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