シアノバクテリア<i>Microcystis aeruginosa</i>と珪藻<i>Nitzschia palea</i>の種間競争に与える水温・pHの影響

  • 渡邉 俊介
    九州大学大学院工学府都市環境システム工学専攻
  • 大隈 一輝
    九州大学大学院工学府都市環境システム工学専攻
  • 松濤 直樹
    九州大学大学院工学府都市環境システム工学専攻
  • 藤林 恵
    九州大学大学院工学研究院環境社会部門
  • 井芹 寧
    温州大学生命与環境科学学院
  • 郝 愛民
    温州大学生命与環境科学学院
  • 久場 隆広
    九州大学大学院工学研究院環境社会部門

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of temperature and pH on the competition between diatom <i>Nitzschia palea</i> and cyanobacterium <i>Microcystis aeruginosa</i>

説明

<p> シアノバクテリアMicrocystis aeruginosaとアオコの発生に有利な環境で増殖できる珪藻Nitzschia paleaの競争関係に与える水温及びpHに着目して, M. aeruginosaに対する増殖抑制効果について検討した. 水温15–30℃において, M. aeruginosaの最大細胞収量はN. paleaとの競争によって単藻培養よりも約50%低下した. アオコが発生しやすいとされる高水温を想定した30℃においてもN. paleaM. aeruginosaに対して抑制効果を発揮した. M. aeruginosaはpH7.0, 8.0, 9.0においてN. paleaと競争培養することで最大細胞収量がそれぞれ27, 53, 70%減少した. すなわち, N. paleaはアオコが優占しやすいとされる弱アルカリ性においてM. aeruginosaの増殖能力を低下させた. しかし, 20–30℃及びpH7.0–9.0においてM. aeruginosaが優占したため, N. paleaによる増殖抑制効果を高めるためにはN. paleaの優占度を人為的に増加させる必要がある.</p>

収録刊行物

参考文献 (28)*注記

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