『日華学報』誌から見る満州事変前後の中国人留日学生をめぐる動向

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  • Trends of Chinese students studying in Modern Japan before and after the Manchurian Incident as seen in the magazine Nikka Gakuho

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抄録

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[要旨] 近代日本で学んでいた中国人留学生の支援団体の一つに日華学会(1918年創立)がある。同会が1927年から1945年まで発刊していた雑誌『日華学報』には、同会(日本)の見解や意向だけでなく、留学生の生の声もしばしば掲載されていた。本稿は、1931年9月に起こった満州事変を前後する時期(1年半余)に発刊された同誌の論説中の特色的なものを分析するなか、日華学会と中国人留学生が「日中連携」という「理想」に向かい、歩みを同じくするかに見える局面が一時的に現出したことを明らかにした。しかしながら、一方で両者の懸隔は否定できず、また共通するかに見えた「理想」のなかに人種対立を煽りかねない危険性も含まれていたことを指摘した。

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