自閉スペクトラム症における社会性障害と事象関連電位

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タイトル別名
  • Association with event-related potentials and social deficits in autism spectrum disorders

抄録

<p>自閉スペクトラム症 (ASD) の社会性障害について, 顔認知を中心に研究されてきた。近年のメタ分析ではASDにおいて顔特異的N170の潜時が遅延することが一貫して示されており, アメリカやEU圏でバイオマーカー候補として注目を集めている。N170潜時はASDの診断に有用な可能性がある一方, SSTや応用行動分析による心理療法による介入への応答性は一貫していない。N170の加算回数によるSN比の課題から, 定常視覚誘発電位をバイオマーカー候補として提唱する研究もある。また表情変化観察時に生じるN170増強や社会的文脈から逸脱する表情に対し惹起するN400といったASDの社会性障害に感度のあるERP成分も報告されている。それぞれのERP成分がバイオマーカーとしてどのような性質をもっているか, 刺激や課題, アウトカム等を精査する必要がある。</p>

収録刊行物

  • 臨床神経生理学

    臨床神経生理学 51 (2), 73-77, 2023-04-01

    一般社団法人 日本臨床神経生理学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577133288133248
  • DOI
    10.11422/jscn.51.73
  • ISSN
    2188031X
    13457101
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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