解剖学標本示説実習における看護学生の学び―解剖学標本示説実習レポートのテキストマイニングによる分析―

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  • Nursing student's learning in an anatomical observation practice: A text mining analysis of anatomical observation practice reports

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抄録

<p>看護学部2年次生の解剖学標本示説実習のレポートを分析し、学びの内容および生体の内部構造に関する看護学生の視点・思考過程の特徴を明らかにすることを目的とした。「解剖学標本示説実習に向けて」(前)と「解剖学標本示説実習を終えて」(後)のレポートを分析対象とし、対象者には自由意思であり同意の撤回が可能である事などを伝え、203人中169人の同意を得た(回収率83.3%)。KH-Coderを用いて記述内容を年度やグループごとに整理し、頻出語、共起ネットワーク、対応分析を行い構造化した。前後の対応分析では、時間軸と個別な体験等に基づく語句が特徴づけられた。実習後のレポート分析から【実際に臓器を見る・触れる・感じることによる理解の深まり】【各臓器の形状や位置が明確にわかり、臓器のイメージを修正し、学生自身が捉えている臓器の状態と実際の違いに驚き、対象での違いがあることがわかる】【看護師の臨床推論などの思考過程を育む】【御献体者やその御家族への感謝】【感謝と共に看護学の原点の再確認をし、看護師としての責任や自覚を強固にする】という学びが抽出された。さらに、看護学教員が解剖学標本示説実習を担当する際に取り組むべき教授法と課題についても検討した。</p>

収録刊行物

  • 形態・機能

    形態・機能 21 (2), 57-65, 2023

    コ・メディカル形態機能学会

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