介護福祉職員における「健康いきいき職場」のモデル構造 : 多母集団同時分析を用いた施設介護職員・訪問介護職員のモデル構造の検討

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タイトル別名
  • カイゴ フクシ ショクイン ニ オケル「ケンコウ イキイキ ショクバ」ノ モデル コウゾウ : タボシュウダン ドウジ ブンセキ オ モチイタ シセツ カイゴ ショクイン・ホウモン カイゴ ショクイン ノ モデル コウゾウ ノ ケントウ
  • "Kenko-ikiiki Work place" modeling for care workers using simultaneous multiple group analysis.

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抄録

要 旨 目的:本研究は、伊藤・美濃・吉田(2021)、美濃・伊藤(2021)の継続研究である。本稿では、施設介護職員と訪問介護職員に焦点を絞り、それぞれの職場モデル構造を明らかにし、介護福祉職員がいきいきと働ける職場づくりに必要な基礎的知見を得ることを目的とした。 方法:介護職員 300 人(施設介護業務 150 人、訪問介護業務 150 人)を対象にインターネット調査を実施、回答選択式質問を用いた横断調査を実施した。 結果:多母集団同時分析の結果、仕事の資源、心身の健康の下位変数項目、ワーク・エンゲイジメント、職場の一体感を変数とする適合度の良いモデルが得られ、施設介護職員、訪問介護職員両群に共通のパスと固有のパスが抽出された。訪問介護職員は「仕事の資源」が「心身の健康」に直接的・間接的に寄与していた。一方で、施設介護職員においては、「心身の健康」に直接的に影響を与えず、「仕事の負担」の低下を介して「心身の健康」に間接的に影響を与えていた。 結論:「健康いきいき職場モデル」で示される諸要因との関連を示すモデル構造のプロセスが施設介護職員と訪問介護職員で異なることが示された。よって、介護福祉職がいきいきと働ける職務マネジメントには、上司がリーダーシップを発揮し、仕事上の失敗を取り戻す機会や成功に導く雰囲気がある部署レベルでの職場風土の構築が有用であることが示唆された。

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