Azacitidineによる橋渡しで2回の同種造血幹細胞移植を行った再発若年性骨髄単球性白血病

書誌事項

タイトル別名
  • Successful second allogeneic hematopoietic stem cell transplantation with azacitidine as bridging therapy for relapsed juvenile myelomonocytic leukemia
  • Azacitidine ニ ヨル ハシワタシ デ 2カイ ノ ドウシュ ゾウケツ カンサイボウ イショク オ オコナッタ サイハツ ジャクネンセイ コツズイタンキュウセイ ハッケツビョウ

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説明

<p>若年性骨髄単球性白血病(JMML)は造血幹細胞移植が唯一の根治療法とされているが,移植成績の向上に寄与する前治療について未だ優位性を示す方法は示されていない。近年,移植までの橋渡しとしてメチル化阻害薬であるazacitidine(AZA)の有効性が報告されており,本邦でも2021年7月より前方視的臨床研究が開始されている。今回,初回移植前および再発時にAZA療法にて橋渡しを行い,2回の移植を行ったJMML症例を経験した。症例は神経線維腫症(NF1)の3歳男児。AZA療法(75 mg/m2/day点滴静注×7日,28日間隔,4サイクル)を施行後に骨髄破壊的前処置を用いて非血縁者間HLA一致骨髄移植を行うも,移植123日後に再発した。再発後もAZA療法を4サイクル施行し,骨髄非破壊的前処置を用いて臍帯血移植を行った。後療法としてAZA療法を7サイクル施行し,移植後16ヶ月で無病生存中である。AZA療法は重篤な有害事象を認めず,JMMLの移植前治療および再発後の病勢コントロールとして有用と考える。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 64 (3), 187-192, 2023

    一般社団法人 日本血液学会

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