LINXデバイスが留置されている健診受診者への上部消化管造影検査の経験

  • 荒井 吉則
    鉄鋼ビル丸の内クリニック 東京慈恵会医科大学 葛飾医療センター 消化器・肝臓内科
  • 前畠 枝里
    鉄鋼ビル丸の内クリニック
  • 仲宗根 佑
    鉄鋼ビル丸の内クリニック
  • 横田 春樹
    鉄鋼ビル丸の内クリニック
  • 加藤 智弘
    東京慈恵会医科大学附属病院 総合健診・予防医学センター
  • 猿田 雅之
    東京慈恵会医科大学 内科学講座 消化器・肝臓内科

書誌事項

タイトル別名
  • Experience with Upper Gastrointestinal Series in a Health Checkup Examinee with an Implanted LINX Device
  • LINX デバイス ガ リュウチ サレテ イル ケンシン ジュシンシャ エ ノ ジョウブ ショウカカンゾウエイ ケンサ ノ ケイケン

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抄録

<p> 胃食道逆流症は下部食道括約筋の機能不全により胃の内容物が食道へ逆流する疾患である.世界的に罹患者数が多く増加傾向であり逆流症状により生活の質の低下をきたす.プロトンポンプ阻害薬が有効であるが治療抵抗例も少なからず存在する.その場合,噴門形成術を施行するケースもあるが合併症のリスクもあり治療に難渋することもしばしば経験する.薬物療法と外科的治療のギャップを埋める治療法としてThe LINX Reflux Management Systemが2012年にアメリカ食品医薬品局で認可された.磁気を帯びたチタン製の複数のビーズをワイヤーで結びリング状にしたデバイスを腹腔鏡手術で食道胃接合部の周りに留置し,磁力により下部食道括約筋の機能を増強することで逆流を防止する仕組みである.本邦では保険適用外であるが海外では普及しており有効性,安全性が報告されている.LINXデバイスが留置されている健診受診者へ上部消化管造影検査を施行し,LINXデバイスの開閉機能に問題がないことを画像的に確認したので報告する.本邦の健診施設においてもLINXデバイス留置者へ上部消化管造影検査を行う機会は今後増加すると考えられる.当該受診者を躊躇なく受け入れることができるようThe LINX Reflux Management Systemについて知識を深めておく必要がある.</p>

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