大変革期における大学間統合・連携の可能性と課題

DOI 機関リポジトリ HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Possibilities and Problems of University’s Integration and Alliance in the University’s Greater Change Era
  • ダイヘンカクキ ニ オケル ダイガク カン トウゴウ ・ レンケイ ノ カノウセイ ト カダイ

この論文をさがす

抄録

本稿の目的は、大学の統合・連携について、大変革期における意義を再検討することである。そのため、大学間統合・連携とは何かを紹介した上で、大学の統合・連携により生み出すことが期待される新しい高等教育像として、i )地域性に左右されず高等教育にアクセスできる社会の実現、 ii )誰もが高等教育にアクセスできる社会の実現、iii )地域の中でリカレント・リスキリングができる社会の実現、を提案する。後半でこうした期待の背景となっている高等教育を巡る大変革の要素として、① 新自由主義と高等教育の関係、② 世界金融危機が大学経営等に与えた影響、③ 一国内の経済格差の拡大と大学の関係、④ 米中対立を中心とする地政学的環境変化が高等教育へ与える影響、⑤ コロナ禍による経済・人流の停滞と高等教育の加速度的変化、⑥ ウクライナ紛争の高等教育に与えるインパクト、⑦ GAFA の後退とIT 環境の急速な変化、について言及する。新自由主義的経済は我々が直面する諸問題を解決できず、大学も過去の経験やその延長上では困難を克服できない。我々には、新時代の大学像が必要であり、大学間の連携・統合は新しい大学を実現するための前向きな手段と考えたい。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ