日本語学習者によるプレゼンテーションに対する相互評価コメントの分析

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  • An Analysis of Mutual Comments on Oral Presentations by Learners of Japanese Language
  • ニホンゴ ガクシュウシャ ニ ヨル プレゼンテーション ニ タイスル ソウゴ ヒョウカ コメント ノ ブンセキ

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抄録

研究ノート

本稿は、アカデミックな能力養成を目指したプレゼンテーション(以下プレゼン)教育活動への示唆を得るべく、日本語学習者によるプレゼンに対する相互評価のコメントを分析した。関西地区のある総合大学の学部留学生を対象とした上級レベルの日本語授業で、学習者が各自関心のある社会問題を取り上げた19のプレゼンに対する計215 のコメントを対象に評価の観点を分析した。その結果、学生によるプレゼンの相互評価コメントには「スライドのわかりやすさ、見やすさ」、「データの質と量の妥当性」など複数の観点が示されていることが明らかになった。また、評価基準を一定程度有していると認められるコメントでは、「論理・構成」への言及があり、発表内容の理解に基づいた、より詳細で具体的な観点が示されていた。授業開始時と終了時のコメントを比較すると、評価基準の内在化の過程の一端がみられた。以上より、多数のプレゼンの事例に沿って学習者が他者の観点を知り、繰り返し自身の観点を振り返ることが、新たな評価基準を内在化することに役立つものと考えられる。

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