酸性デタージェント可溶有機態窒素含量を導入した有機質資材窒素無機化予測モデルの構築

DOI
  • 古賀 伸久
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 仁科 一哉
    国立研究開発法人国立環境研究所
  • 望月 賢太
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 小林 創平
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 新美 洋
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 井原 啓貴
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 山口 典子
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 山根 剛
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター
  • 草場 敬
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • A statistical model with acid detergent-soluble organic nitrogen content of organic amendments predicts nitrogen mineralization of various organic amendments in soil

抄録

<p>土壌中における有機質資材の分解によって生成する無機態窒素量を推定するため,統計(階層ベイズ)モデルを構築した.統計モデルは,土壌温度,土壌水分,培養期間,有機質資材の分解特性値としてADSON(酸性デタージェント可溶有機態窒素)含量を入力変数とした.分解速度定数( kij)などのパラメータは,土壌温度,土壌水分,培養期間を変え,ADSON含量の異なる32点の有機質資材を培養し,4種類の土壌を用いた静置土壌培養実験の観測データを当てはめて推定した.統計モデルを構築することにより,ADSON含量が大きいほど,無機態窒素生成量は大きく,ADSON含量が30 mg N g−1乾物以上の資材では温度反応が確認できた.無機態窒素生成の速さを表す kijは,植物油かす,作物残さ,緑肥で大きく,牛ふん堆肥,米ぬか,生ごみ堆肥で小さかった.土壌環境因子に対する応答は,土壌水分よりも土壌温度に対して大きく,30°Cの窒素無機化速度に対する10°Cのそれは46%であった.有機質資材のADSON含量の増加とともに,最大窒素無機化率が増加し,ADSON含量が有機質資材窒素無機化の大小を決める有力な入力変数となることが示された.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577376031761024
  • DOI
    10.20710/dojo.94.2_106
  • ISSN
    24240583
    00290610
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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