非がん性呼吸器疾患の緩和ケアの考え方とわが国における現状と問題点

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  • 桂 秀樹
    東京女子医科大学内科学講座呼吸器内科学分野

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タイトル別名
  • Palliative care in patient with non-malignant respiratory disease: current situation, problems, and perspectives in Japan

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抄録

<p>緩和ケアはがんを中心になされていたが,欧米では非がん性呼吸器疾患(NMRD)の終末期ケアに関してCOPDを中心に1990年代以降,多くの知見が集積されてきた.わが国においても2010年以降,各専門領域の学会が非がん疾患の終末期の医療のありかたについて検討するようになり大きな転換期を迎えたが,NMRDに対する検討はこれまで十分に実施されているとは言い難かった.一方,COPDをはじめとするNMRDは終末期には呼吸困難をはじめさまざまな苦痛を認めるため,近年,NMRDの終末期医療および緩和ケアの重要性が認識されるようになり,2021年には日本呼吸器学会と日本呼吸ケア・リハビリテーション学会から「非がん性呼吸器疾患の緩和ケア指針2021」が発刊され,わが国のNMRDの終末期医療に関する動向は大きく変化した.本稿では,現在のわが国におけるNMRDの緩和ケアの現状と問題点について概説した.</p>

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