ユニバーサルデザインデジタル教科書体が発達性読み書き障害児群の音読の正確性,流暢性および読解力に与える影響

  • 後藤 多可志
    目白大学保健医療学部言語聴覚学科 NPO法人LD・Dyslexiaセンター
  • 宇野 彰
    NPO法人LD・Dyslexiaセンター
  • 春原 則子
    目白大学保健医療学部言語聴覚学科 NPO法人LD・Dyslexiaセンター
  • 横井 美緒
    NPO法人LD・Dyslexiaセンター 国立障害者リハビリテーションセンター研究所 日本学術振興会特別研究員PD
  • 三盃 亜美
    NPO法人LD・Dyslexiaセンター 筑波大学人間系
  • 大六 一志
    NPO法人LD・Dyslexiaセンター

書誌事項

タイトル別名
  • The Effects on Reading Accuracy, Fluency and Comprehension of a Universal Design Digital Font (UD Font) in Japanese-Speaking Children with Developmental Dyslexia

この論文をさがす

説明

<p>本研究では,小学4年生から中学3年生までの発達性読み書き障害児24名と典型発達児24名を対象に,ユニバーサルデザインデジタル教科書体(以下,UD書体)が音読や読解に与える影響を検討した.刺激は,音読課題(仮名非語,文章およびアルファベット)と文章読解課題で,書体はUD書体と教科書体の2種類を使用した.対象児に,2種類の書体で作成された音読課題と読解課題を実施した後,文字の読みやすさについて内観を聴取した.その結果,両群ともに音読課題における所要時間,誤読数,自己修正数と,読解課題の正答数に2書体間で有意差は認められなかった.主観的に,両群とも文字の可読性と読みの正確性についてUD書体を有意に選好したが,読みの流暢性についてUD書体は有意に選好されなかった.本研究の結果から,客観的評価と主観的評価は異なり,UD書体による正確性,流暢性および読解力に関する「読みやすさ」の指標は見出せなかった.</p>

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (11)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ