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type:Article
本稿では、幼児の発達段階に適合する幼児歌曲を新たに作曲し、保育現場での歌唱活動を補う歌唱教材として提案する。まず、昨今の日本の保育現場で実際に歌われている歌(以下、幼児歌曲)の基礎的・作曲学的な楽曲分析を通して幼児歌曲としての適合性を批判的に検証し、そこから幼児の発達に適合する音楽的条件を導き出した。楽曲分析の方法として、大阪市内の幼稚園・保育園で実際に歌われていた18曲を対象に、各曲の音域を幼児の一般的な声域と照らし合わせ、旋律の流れ(音程関係)については、作曲の重要な実技科目の一つである対位法の厳格書法をヒントに読み解く、という方法を採った。また、作曲家であり音楽教育者でもあるコダーイ・ゾルターン(Kodaly, Zoltan, 1882-1967)やカール・オルフ(Orff, Carl 1895-1982)のわらべうたに関する提唱などを参考に、ペンタトニック(五音音階)を用いたわらべうたのような無伴奏の幼児歌曲、更には、多重カノンなどで歌唱形態の幅を広げられるような教材を目指して短い幼児歌曲4曲を作曲し、筆者の既作1曲と合わせて5曲を発表する。
収録刊行物
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- エデュケア
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エデュケア 38 17-29, 2018-03-31
大阪教育大学 幼児教育学研究室
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390577431259245568
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- NII論文ID
- 120006471538
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- NII書誌ID
- AN10538586
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- CiNii Articles