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抄録
<p>目的:摘出骨頭の肉眼所見を分類し,臨床的な有用性を検討した.対象:2020年6月から2022年2月までの間に写真撮影ができた100摘出骨頭である.結果:所見を分類すると,初期・変性型が19骨頭,一次性変形性関節症型が38骨頭,二次性変形性関節症型が31骨頭,大腿骨頭壊死型が3骨頭そして破壊型が9骨頭であった.考察:術前にも諸検査で多くの情報が得られるが,肉眼所見からも新しい情報が得られた.一つ目は,X線所見が軽微で手術の必要性が不明な患者に,重度の軟骨病変を認めた.二つ目は,二次性変形性股関節症で痛みが異常に強い例で,臼蓋縁が骨頭を圧し臼蓋外側縁に対する骨頭に骨破壊が発生している様子が見えた.三つ目は保存的治療施行例で,治療効果と思われる修復組織の状態が観察できた.いずれも,患者に説明する資料として供することができた.結論:骨頭の肉眼所見は,患者への病態の説明に役立った.</p>
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 72 (1), 28-32, 2023-03-25
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390577598075010432
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可