当院における外側型変形性膝関節症に対する大腿骨遠位内反閉鎖式骨切り術の短期治療成績の検討

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抄録

<p>【目的】当院での大腿骨遠位内反閉鎖式骨切り術(以下,MCWDFO)の治療成績について報告する.【対象と方法】当院で2016年7月から2022年5月までに抜釘まで施行したMCWDFO 10例の術前・術後1年経過時の%MA,mLDFA,MPTA,JLCA,膝蓋骨高,JOA score,関節可動域の変化,初回手術時と抜釘時の関節鏡所見,周術期合併症について検討した.【結果】術前後でJOA scoreは全例改善,関節可動域は平均5.5°改善した.関節鏡所見では外側コンパートメントの大腿骨・脛骨の軟骨損傷は8例改善し,2例は不変だった.内側コンパートメントの大腿骨・脛骨の軟骨損傷は9例不変であり,1例のみ増悪した.合併症は骨切り時のヒンジ骨折を2例,抜釘時の大腿動脈分岐部損傷を1例に認めた.【考察】当院でのMCWDFOの短期治療成績は臨床所見,画像所見ともに良好であった.周術期はヒンジ骨折・動脈損傷などの合併症に注意する必要があり,抜釘時も周辺組織の癒着等で血管同定が困難なため,慎重に展開する必要がある.</p>

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