RGB画像を用いた岡山県奨励水稲品種「きぬむすめ」の栄養指標値の推定

書誌事項

タイトル別名
  • Estimation of Nutrient Index Values of ‘Kinumusume’, a Recommended Rice Cultivar in Okayama Prefecture, Using RGB Images
  • RGB ガゾウ オ モチイタ オカヤマケン ショウレイ スイトウ ヒンシュ 「 キヌムス メ 」 ノ エイヨウ シヒョウチ ノ スイテイ

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説明

<p>RGB画像から岡山県奨励水稲品種「きぬむすめ」の栄養指標値を簡便に推定できる手法の開発を試みた.同品種を岡山県農林水産総合センター内の異なる圃場において多様な移植日と施肥条件を設けて栽培した.出穂30,20,10日前に各区で草丈,茎数,SPAD値を計測し,それらの積である栄養指標値を算出するとともに,地上約120 cmの高さからカメラを下方に向けイネ群落のRGB画像を収集した.元のRGB画像(全領域画像)およびイネ領域のみを抽出したRGB画像(イネ領域画像)から16種類の植生指数を算出し,単回帰分析および16種類の機械学習により栄養指標値を推定するモデルを構築し,これらの予測精度を比較した.モデルの構築と精度検証用にそれぞれ異なる圃場のデータを用いた.単回帰でも機械学習においても,イネ領域画像を用いた方が全領域画像よりも高い精度で栄養指標値を予測できる傾向にあり,植生指数GLIによる単回帰モデルは決定係数0.722を示した.これは,画像の背景の影響を除去できたためだと考えられた.単回帰モデルは機械学習によるモデルと比較してトレーニングデータからテストデータにかけての予測精度の低下が小さかったことから,少量のデータからでもより一般的な特徴を捉えられるという点において優位性があることが示唆された.一方で,ランダムにデータを分割してモデルの構築と精度検証を行うと,機械学習によるモデルの予測精度は大きく改善したため,今後より多様なデータを蓄積していくことで機械学習によるモデルの汎用性と予測精度の向上が可能であると示唆された.</p>

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