イヌマキの根部土壌除去に伴う水ストレスに摘葉と蒸散抑制剤が与える影響

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タイトル別名
  • Effects of leaf removal and transpiration inhibitors on water stress due to soil removal in <i>Podocarpus macrophyllus</i>

抄録

<p> 植木は根部土壌の除去を行い輸出する必要があるが、輸出過程において褐変葉が発生するなど樹勢の悪化が問題となっている。この褐変葉の発生は蒸散による失水と吸水のバランスの崩れによる水ストレスが関与している可能性があることから、蒸散抑制処理が褐変葉の発生に与える影響について検討した。イヌマキ苗木について、根部の土壌を除去し水苔で保湿した状態でポリフィルムで覆い、ビニールハウス内に3週間静置した。その後、土壌を充填したポットに鉢上げした。蒸散抑制処理として摘葉(0%、25%、50%)と蒸散抑制剤の有無の6処理区を設け、葉の相対含水率、蒸散速度、褐変葉の有無を経時的に測定した。またPV曲線についても作成した。その結果、いずれの処理区も相対含水率は鉢上げ前まで低下し鉢上げ後に回復したが、摘葉処理により相対含水率の低下幅と褐変葉発生個体数が小さくなった。褐変葉の発生には鉢上げ直前の相対含水率の影響が大きく、この値が原形質分離時の相対含水率を下回らないように蒸散を抑制することで樹勢を維持できると考えられた。なお、本研究は生研支援センター「イノベーション創出強化研究推進事業」の支援を受けて行った。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740951772928
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_157
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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