ライフサイクルアセスメントを用いた森林施業の炭素放出削減効果の評価

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タイトル別名
  • An assessment of the effect of reducing carbon emission by forest management practices using LCA

抄録

<p> 森林は炭素蓄積源であると同時に、伐採すると炭素放出源になり得る。そこで、木材生産を前提とした森林経営の持つ炭素放出量削減効果について統合的に評価した。山形県鶴岡市旧温海町民有林のスギ人工林を対象とした。木材のライフサイクルを通した炭素放出量削減効果は、森林の炭素蓄積、林地残材の炭素蓄積、木材製品中の炭素蓄積および非木材製品を木材製品で代替する効果、化石燃料を木質バイオマス燃料で代替する効果を含んでいる。林分レベルと地域レベルという2つの地理的スケールと、3つの地位を考慮した。その結果、主伐を伴う森林経営は主伐を行わない場合と比較して、林分レベルでは炭素放出量削減の観点から優位性は認められなかったが、地域レベルでは長期的に見ると炭素放出量削減に利すると結論付けられた。すなわち、収益を最大化する森林経営が、同時に炭素放出量を削減するという社会的な要求を満たすことが示唆された。また、地位のよい林分を積極的に管理することは収益の面だけでなく炭素放出量削減の面からも効果的であることが分かった。さらに、廃棄材のバイオマス燃料としての再利用によって、より大きな炭素放出量削減効果を得ることができる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740951864960
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_283
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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