遺伝子発現解析からみたスギの越冬

DOI
  • 能勢 美峰
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター
  • 遠藤 圭太
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター
  • 田村 明
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター
  • 大平 峰子
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター
  • 小長谷 賢一
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林バイオ研究センター
  • 栗田 学
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター

書誌事項

タイトル別名
  • Overwintering gene expression in Japanese cedar

抄録

<p>スギ(Cryptomeria japonica)などの多年生の植物は、厳しい冬の環境を生き抜くために「休眠」及び「耐凍性」の獲得が不可欠である。しかし、これらの形質の制御に関わる分子メカニズムはこれまで明らかにされてこなかった。本研究では、スギにおける冬の生命現象に対する理解を深めるため、これらの形質評価を行うとともに、マイクロアレイ法を用いた網羅的な遺伝子発現解析を行った。形質評価の結果、冬期の休眠は12月下旬を境に大きく2つのステージに分類され、耐凍性は11月以降徐々に上昇して1〜2月ごろ最も高くなることを明らかにした。遺伝子発現解析によって休眠ステージや耐凍性と相関を示す遺伝子群を明らかにし、それらの遺伝子群の有する遺伝子機能から樹体内で起きている現象を推定した。また、休眠に関わると推定される遺伝子群の制御に時計遺伝子として知られるGIGANTEAが関わっていることを、遺伝子組換え体を用いた解析で明らかにした。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740951884672
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_373
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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