山形県置賜地方におけるブナ二次林の皆伐後の更新

DOI
  • 澤田 佳美
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所
  • 酒井 敦
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所
  • 齋藤 智之
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所
  • 直江 将司
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所
  • 野口 麻穂子
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所
  • 太田 敬之
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林植生研究領域
  • 高橋 文
    山形県置賜総合支庁森林整備課

書誌事項

タイトル別名
  • Regeneration of secondary beech forests after clear-cutting in Okitama region, Yamagata

抄録

<p> 多雪地域である置賜地方ではブナ林が広く分布し、かつて薪炭利用が盛んだった地域にはブナ、ミズナラを主とする二次林が成立している。こうした二次林では現在もパルプ利用等を目的とした皆伐が実施されており、今後の安定的な資源供給を考える上では、その後の更新状況を把握する必要がある。本研究では、山形県飯豊町および小国町のブナ二次林を対象として、皆伐前の林分構造および皆伐後の萌芽と実生由来の後継樹による更新状況を調査した。</p><p> 皆伐前の林分構造はサイト間で異なり、飯豊町はブナとミズナラが混生し、立木密度900本/ha、最大胸高直径35cmの林分である一方、小国町はブナが優占する、立木密度600本/ha、最大胸高直径52cmの林分であった。皆伐後の萌芽幹数は飯豊町で多く、特にミズナラやマルバマンサク等で多く萌芽したが、小国町ではほとんどなかった。実生由来の後継樹の密度は、飯豊町では0.3本/m2であったのに対し、小国町では1.4本/m2と多く、その半数はブナだった。こうした皆伐後の更新状況は、飯豊町では萌芽する樹種が多く、小国町ではブナの優占度が高いなどの、皆伐前の林分構造を反映していると考えられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740951894016
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_331
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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