九州での広域多点調査から見えた植栽後10年間のスギ人工林の変化

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in Sugi plantations for 10 years after planting: Findings from a wide-area multipoint survey in Kyushu

抄録

<p>スギ・ヒノキの人工林は収穫期を迎え、主伐−再造林が本格化している。しかし、主伐収入に対して再造林コストが高く、植栽・下刈りを担う林業従事者の不足も問題となっている。これらの解決策として下刈り回数や植栽密度の削減が試みられているが、造林地に発生する競合植生は様々で、場所によって植栽木や競合植生の成長速度も異なることから、削減のための基準を一律に評価することは難しい。本研究では、林地による競合植生や成長速度のばらつきを評価することを目的とした。調査は九州本島内の1〜10年生のスギ人工林を対象として、10m×10mの調査区を194箇所に設定し、植栽木の樹高、樹冠直径、競合植生の高さ、植栽木と競合植生の競合状態、ツル植物の巻き付きの有無などを測定した。植栽木の樹高は調査区間で大きなばらつきがあり、5年次で1.5〜4.5m、10年次で3.5〜9.0m程度であった。また、植栽木による林冠の閉鎖は10年次前後で始まっていた。競合植生は、クラスター分析によって、落葉広葉樹型、ススキ型、キイチゴ型、ササ型の4つのタイプに区分できた。これらの結果に基づき、下刈り要否の判断基準などについて議論する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740951906560
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_347
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ