直径に対する肥大量は枝幹根で異なるか:温帯のクロマツを用いた検証

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タイトル別名
  • Comparison of radial increment rate along the root-stem-branch in two Japanese black pine trees

抄録

<p>樹木に取り込まれた炭素は、木部の生産に使われると長期間樹体内に蓄積される。木部生産量の年変動は、幹の高さ1.3m位置の肥大量を指標として評価されるが、肥大量は幹の下部よりも樹冠内で多く、年変動は幹と枝とで異なることが分かりつつある。つまり、どこか一つの高さの肥大量では、個体の木部生産量の年変動を正しく評価できていないかもしれない。本研究の目的は、枝先から根の先端までの様々な位置の肥大量を計測し、これらの定量的関係を探ることとした。愛知県田原市の海岸林においてクロマツの成木2個体(樹高: 7.8 m, 8.1 m; DBH: 12.3 cm, 21.1cm)を伐倒し、各個体の一次枝3本と掘り取られた水平根3本を供試した。幹の円盤は、高さ1.3m位置を含む計16枚採取した。一次枝と水平根は、基部から約50cm間隔でそれぞれ計23枚と29枚の円盤を採取した。全ての円盤の画像データを取得して、各年の直径成長量と、それらに対する前年年輪の直径を計測した。本発表では、枝幹根のそれぞれについて直径に対する直径成長量の関係式を求め、傾きと切片の差の有無を示す。また直径に対する直径成長量の関係が、年により変わるかについても議論する。</p>

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  • CRID
    1390577740951982848
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_443
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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