スギ・ヒノキ人工林における近接した斜面位置の土壌理化学性の違い

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タイトル別名
  • Differences in soil physical and chemical properties at nearby slope positions in coniferous plantation forests

抄録

<p>森林土壌の理化学性は立地環境で変動するため、同一斜面内の近接した場所でも微地形によって環境が異なれば違いが見られると考えられる。本研究は、栃木県佐野市に位置する東京農工大学FM唐沢山のスギ・ヒノキ人工林で、近接した斜面位置における土壌理化学性の違いを明らかにするため、無機態窒素量、純窒素無機化速度、土壌微生物バイオマスN量、pH(H2O)などを測定した。土壌は同一斜面内で尾根、山腹、谷部から合計5地点の表層0~10、10~20cmから採取した。尾根・山腹と谷部の水平距離は50m未満である。無機態窒素量は尾根・山腹で谷部よりも5~15mg/kg乾土少なく、NO3-Nの割合(硝化率)も低く、純窒素無機化速度も0.2~0.4mg/kg・day小さい傾向であった。また、土壌微生物バイオマスN量は尾根で少なく山腹・谷部で多く、無機態窒素量と正の相関が見られた。pH(H2O)は尾根・山腹で約5.0、谷部で約5.5であった。これらの土壌特性は、微地形による乾燥など、わずかな立地環境の影響によるものと考えられる。発表では、有効態リン、交換性塩基やCEC、最大容水量などの理化学性、土壌断面調査も加えて議論する。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740952014336
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_499
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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