2018年北海道胆振東部地震後の崩壊地における植生回復
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- 鈴木 愛海
- 石川県立大学
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- Prakash Thapa S
- 石川県立大学
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- 勝見 尚也
- 石川県立大学
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- 大丸 裕武
- 石川県立大学
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- 柳井 清治
- 石川県立大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Revegetation after slope failure by the 2018 Hokkaido Eastern Iburi earthquake
抄録
<p>2018年9月6日にM6.9の北海道胆振東部地震が発生し、この地震により胆振東部厚真町で山地斜面に多くの崩壊が生じた。崩壊タイプは斜面に厚く分布したテフラが樹木を載せたまま滑り落ちたものが多かった。その後4年が経過し、斜面内では植生の回復が始まりつつあるが、微地形や周辺環境による違いが顕著となっている。そこで今回、テフラ分布の異なる2地域の崩壊地において植生回復に影響を与える要因を解明することを目的とし、現地のDEMによる地形解析と現地の植生・土壌調査、斜面のドローン撮影および衛星写真による画像解析を行った。その結果、植生はオオアワダチソウ、ヤナギ類、フキなどの出現頻度が高く、特に南部地区ではカラマツ稚樹の個体数の増加が顕著であった。カラマツの分布は、地形条件として斜面角度が変わる遷急線の上部斜面に多い傾向があり、中でも崩壊時に上部から滑落し斜面上に停止した植生盤や崩壊地周辺から供給された倒木周辺に特に多かった。一方、これらが残っていない斜面には稚樹が殆ど見られなかった。様々な要因のうち、斜面角度と残存植生が植生回復に影響していると考えられた。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 549-, 2023-05-30
日本森林学会