北海道胆振東部地震による崩壊斜面での植生回復箇所の時空間的分布と特徴

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タイトル別名
  • Characteristics of vegetation recovery and spatiotemporal distribution on landslide

抄録

<p>崩壊斜面の植生回復の時空間的分布とその特徴を把握することを目的とし、2018年北海道胆振東部地震により斜面崩壊が発生した頗美宇川水系パンケ沢川流域に位置する崩壊斜面(4.8×103m2)を対象として調査を行った。2018年9月の航空機レーザー計測、2020年7月のGoogle Earth、2021年8月~2022年11月1か月間隔のドローン計測から崩壊直後6.9%であった植被率が、2020年7月4.9%、2021年8月11.7%、2022年8月14.8%と増加する傾向を把握した。ただし、積雪期の2021年11月~2022年4月に2.3~3.8%となる季節変動を示し、この時期に凍結融解による侵食量増加も確認した。植生回復箇所は崩壊残土、斜面下部、遷急線上に多く、フキ(Petasites japonicus)、スギナ(Equisetum arvense L.)などの多年生草本類と、クマイチゴ(Rubus crataegifolius)やカラマツ(Larix kaempferi)などの木本類が確認された。とくに崩壊発生後3年以降にそれらの箇所での植生回復が顕在化してきた。ただし、斜面リル密度が1.5m/m2以上の箇所では、土砂の継続的な剥離や種子移動により植物の定着が阻害されることから、リル密度が低い箇所より植被率が27%低かった。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740952046848
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_551
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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