強度に基づく原木流通:立木段階での原木強度推定

DOI
  • 原田 喜一
    京都府立大学大学院生命環境科学研究科
  • 長島 啓子
    京都府立大学大学院生命環境科学研究科
  • 神代 圭輔
    京都府立大学大学院生命環境科学研究科
  • 中澤 昌彦
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林業工学研究領域
  • 加藤 英雄
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所構造利用研究領域

書誌事項

タイトル別名
  • Estimation of log strength of standing timber

抄録

<p> 建築物における木材の利用の促進に伴い、強度が明記されている建築材の需要が高まっており、今後、強度等級E90以上等の強度の高い原木の供給が必要になると考えられる。このため、本研究では立木の段階で得られる原木の強度等級を推定することが可能か検証した。京都府綾部市のスギ林において、FAKOPPを用いて立木の応力波速度を58本分取得し、対象木を1~3番玉まで4mに造材した。そして、造材された原木156本の重量と長さ、HG-2020による固有振動数の測定を行い、動的ヤング率を取得した。更に、立木時の応力波速度から原木の動的ヤング率を推定する式を作成し、得られた推定式を用いて、立木時の応力波速度から原木の動的ヤング率を推定し、その値を強度等級区分に変換した。推定の原木強度等級区分がE90以上と予測された原木のうち実際にE90以上だったものの割合である適合率を求めると70%となった。無作為に原木を選別した際はE90以上の原木となる確率が61%となったため、無作為で選別するよりも推定式を用いて選別するほうが強度の高い原木を選別できる確率が高くなり、立木段階で木材利用側が求める原木の強度等級を推定できる可能性を示した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740952063744
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_580
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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