ミヤマハンノキの外生菌根菌群集構造

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タイトル別名
  • Ectomycorrhizal fungal community structure of <i>Alnus maximowiczii</i>

抄録

<p> ミヤマハンノキは北海道から中部以北の亜高山帯に生息しているが、鳥取県の烏ヶ山頂上付近にも隔離分布をしている。本種は崖沿いや森林限界以上の過酷な環境に生息することが多く、その定着には窒素固定を行う根粒菌に加えて外生菌根菌が寄与している可能性が考えられる。そこで本研究ではミヤマハンノキに共生する外生菌根菌の群集構造と多様性を明らかにすることを目的とした。調査は東京大学富良野演習林、富士山、白山、烏ヶ山で行った。各調査地のミヤマハンノキ成木から20~30個体を選び、樹下から根系を含む土壌コアを採取した。加えて、富良野、富士山、烏ヶ山において、最大20個体の実生を採取した。採取した各サンプル中の外生菌根は形態類別後に、rDNAのITS領域の塩基配列を用いて菌種同定を行った。その結果、ハンノキ属に高い特異性を持つ、LactariusAlpovaAlnicolaがすべての調査地で検出され、菌根菌の多様性は国内の他の森林に比べて低かった。実生においても3か所すべての調査地でAlpovaが検出された。このような宿主特異的な菌根菌群集が形成される要因や宿主への影響について考察する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740952092288
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_638
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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